秋田県高野連は4日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、春季高校野球地区大会と県大会を中止すると発表した。地区大会は県北、中央、県南の3地区で5月2日から、県大会は同15日から予定されていた。県大会の中止は初めて。

 県高野連はこの日、秋田市の秋田中央高で臨時常任理事会を開催。選手や大会関係者、家族の感染リスクなどを考慮し、現状では大会の開催は困難と判断した。

 久米信彦理事長は「苦渋の決断だったが、人の命に関わることなので理解してほしい。選手はこの期間に工夫して練習を重ね、困難を乗り越えてほしい」と話した。

 春季県大会では例年、8強に進出したチームに夏の全国選手権秋田大会のシード権が与えられている。大会中止を受け、今年のシード権の扱いについてはノーシード制も含め、24日に開催する県高野連評議員会で協議する。

 6月2日から秋田市で予定されている春季東北大会の開催は、東北地区高野連が今月下旬までに判断を下す。県高野連によると、本県以外の東北各県では青森、岩手、福島の3県が無観客での県大会開催を検討している。