「雑草軍団」金足農が大きな飛躍、チーム改革結実 秋季高校野球県大会優勝
接戦の連続で勝ち上がってきた勝負強さがこの日も光った。9番腰丸楓雅(1年)がチームを勢いづける適時二塁打。盤石の投手リレーで反撃を断ち切り、23年ぶりの栄冠を手にした。
1―0の五回2死二塁。腰丸楓はフルカウントから内角寄りの速球を力強く振り抜き、左翼線へ運んだ。今大会は不振で悩んでいただけに「ずっと悔しい思いをしてきたので挽回できて良かった」とはじけるような笑顔だった。1番近藤暖都(はると、2年)も適時二塁打で続くなどこの回3点。中泉一豊監督は「腰丸が強い打球を打ってくれたことが大きかった」と9番打者の打撃をポイントに挙げた。
その裏、先発の花田晴空(はるあ、2年)が1点を失い、なおも2死一、二塁。救援したエース吉田大輝(1年)は「花田さんがいい投球をしてきたので自分も続きたかった」。いきなり四球を与えて満塁のピンチを背負ったが、次打者を高めの速球で三振に。「自信のある球で三振を取って流れを持ってこられた」と汗を拭った。
ここまでの道のりは平たんではなかった。昨秋、部内いじめで3カ月の対外試合禁止処分を受け、県大会を出場辞退。「未来創造プロジェクト」と銘打ち、部の改革に取り組んできた。曖昧な方針やコミュニケーション不足、昔ながらの上下関係を見直し、食育やメンタルトレーニングも取り入れた。
「伝統と変化の兼ね合いが難しい場面もあったが、選手とスタッフが対話を重ねて乗り越えてきた」と中泉監督は振り返る。今年は春も夏も初戦敗退。苦境をはね返した「雑草軍団」が大きな飛躍を遂げた。
※引用:10/3 秋田魁新報
<過去の優勝>
1958年(昭和33年)
1970年(昭和45年)
1983年(昭和58年)
1989年(平成元年)
1994年(平成6年)
2000年(平成12年)
2023年(令和5年)
出典 ヤフーニュース 日刊スポーツ